tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

地元谷戸散策 2022.03.20

先週ビロードツリアブを撮り損ねたので、地元で見られるポイントへ少し遠回りをして行くことに。

坂を登って行くと、日当たりの良いクヌギがもう芽吹いていて、旧向ケ丘遊園敷地内からウグイス、ヒヨドリメジロハクセキレイが沢山飛んで来る。
足元に目を向けるとハルジオンやオオアラセイトウが咲いていた。

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ヒメジオンより先に咲き出すハルジオン。蕾が下に垂れるのが特徴的。花弁がヒメジオンより細く柔らかさがある印象。

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別名「ショカツサイ」を持つオオアラセイトウアブラナ科の植物でスジグロシロチョウの食草。

最初の目的地バラ苑の入口へ到着。

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ヒガンバナ科スノーフレーク。朝方降った雨の雫が少し付いていた。

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ツルニチニチソウは色々な所から顔出して咲いている。

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ヒサカキの花も満開。独特な香りが辺りに充満する。

ビロードツリアブを待っていると、現れたのはルリシジミ♂。

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前回撮った角度とまさかのドン被り。もう前翅が擦れている。

シジミチョウの雌雄は翅の表側で大体わかるのだが(大概♂の方が綺麗)、♂は前脚のフ節の小節が癒着し棍棒状になり、曲がらないという特徴があるそうだ。確かに良く見ると前脚のフ節が曲がっていない。この特徴はタテハチョウ科でも見られるそう。
ツリアブが出て来てくれないので、そろそろ咲いているかなと緑地の入口へ降りて行く。

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ジンチョウゲの花がまだ見頃。香りで場所がわかる三大香木。

到着すると予想通り咲き始めていたシモクレンが見えてきた。

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モクレン(紫木蓮)の花。ここのシモクレンは僕が知っている中で1番大きい。満開になると圧巻だ。


緑地に入り、ガマ合戦後の卵塊を確認しに行くと数えきれないほどの卵が。

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誰かが掬った痕跡。

緑地をスッと抜けて地元の谷戸へ。

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アセビの谷間を抜けていくと地元谷戸

広場へ行くとあちこちにギシギシの芽吹きが。そこかしこでコガタルリハムシたちが交尾をし産卵している。

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交尾しているカップルに割り込む♂と必死に抵抗する♂。

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そこら中でぴょんぴょんしていたハラヒシバッタの一種。こうゆう種は同定が難しい。

広場に着いたあたりで気づいたのだが、雲行きがすこぶる怪しい。
そして寒い。太陽も隠れてしまい、ツリアブは出てこない。

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広場のキブシ。花穂が長く、簾状になりとても美しいキブシ。

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ヒヨドリレンギョウをむしゃむしゃと食べまくっていた。そこまで美味しそうに食べられるとこちらも食べたくなる。

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ヒヨドリの御馳走レンギョウの花。花と葉の付き方が面白い。

もう今日は虫が撮れないなーと諦め、雑草を見ていると視界に何かが舞い降りた。

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舞い降りてくれたのは今シーズン初見のヒメアカタテハ

ヒメアカタテハは地域によって越冬態が異なると聞く。
この個体はかなり綺麗だが成虫越冬なのか、それとも今月羽化した個体なのか気になるところ。
ヒメアカテタハと戯れていると、その横でも何かの物影が。

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成虫越冬のツマグロオオヨコバイ。この角度から見るとセミだ。

同じカメムシ目ヨコバイ亜目に属するセミとそっくりなツマグロオオヨコバイ。

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アメリカフウロではないフウロの仲間を発見。

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全体はこんな感じ。何フウロでしょうか?

何かに食い尽くされ枯れていたカワヤナギの樹皮を捲ると沢山のオカダンゴムシに紛れてカメノコテントウが1匹。

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テントウムシの中では最大級のカメノコテントウ。

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一見白い模様が眼に見えるけど、実はつぶらな瞳。

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ピンクが混じってとても綺麗なユキヤナギ

またしてもビロードツリアブを撮れず。
明日晴れたら再リベンジ。
f:id:tameinsect:20220321061236j:image今日のお見送りは苦しそうに飼い主を待っていたワンコ?


神奈川県川崎市