tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

地元谷戸散策 2022.04.17

コロナ禍で会えていなかった友人家族と久々に再会。地元の谷戸へ遊びに行きました。

この日も午前中はどんよりと曇り空で気温も低めでしたが、お昼前からようやく晴れて来ました。

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我が家3人、友人2人で計5人の男の子。わんぱく盛りでとにかく大変。


谷戸へ向かうと目に入って来たのは、民家からはみ出しながら見事に咲いていた藤の花。

どうでもいい余談話ですが、僕は小学1,2年生の時「藤組」でした。



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何か虫はいないか見ていると、いましたクロウリハムシです。

華やかさが足りないクロウリハムシですが、藤にいるだけで画になります。

ツツジより先に満開になっていたサツキの花。こんもりわさわさ。

一緒に居た友人に「ツツジ」と「サツキ」の話をしたところ、こんな花(サツキ)初めて見たと驚いていました。見えていたけど気づけていない生物は沢山あるので、今日「サツキ」と言う花に気づけてもらえて良かったです。

花や草や木の話をしながら歩いているとあっという間に谷戸の入口へ。

入口で出迎えてくれたのは今が旬の筍。

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美味しそうなタケノコがニョキニョキ。

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シモフリトゲエダシャクとの思い出の橋を渡ります。

渡った先のスイカズラカーテンにいるのは谷戸の守護神シマヘビ。

 

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本日も守っていてくれました。(撮り忘れた為、過去画像。)

小川沿いを歩いて行くと、大きなガガンボが石垣に。

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ガガンボの中でも特大サイズのマダラガガンボ

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よ~く顔を見ると、とても面白い作り。

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石垣に垂れていたアケビに、アケビコンボウハバチの幼虫が沢山いました。

チョウ目の幼虫と(特に蛾)とハバチの幼虫はとても良く似ていて、違いが分かりづらいですが、良く見てみると蛾の幼虫の腹脚は最大4対なのに対して、ハバチの幼虫は5~7対もあります。そして顔に個眼が1対ある所で見分けることが出来ます。
逆にニトベエダシャクの幼虫のようにハバチの幼虫に似せている蛾の幼虫もいます。面白いですね。

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上を見上げるとウワミズザクラの花が見頃を迎えていました。


最初の広場に出るとツツジに黒いアゲハチョウがひゅーーっと。
大抵年の初めに目にするのはクロアゲハですが、今年は違いました。

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オオアラセイトウで吸蜜するナガサキアゲハ♂。

後翅に尾状突起が無いので他の黒アゲハ類と容易に識別出来ます。

谷戸の広場では色々な虫たちが活動をし始めていました。

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エゴノキの常連、エゴツルクビオトシブミのカップル。

♀はせっせと葉を撒いていますが、お構いなしの♂。いやどっちも構ってられないくらい必死なのでしょう。

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クコの葉上をチョロチョロと駆け回っていたヒメカメノコテントウ

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こちらはクコをホストにするトホシクビボソハムシのカップル。

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ヤマボウシの幹にキマダラカメムシがどっこいしょ。

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その横ではシオヤトンボの姿も。ようやくトンボ類が出始めました。

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ミズキの葉上にキバラヘリカメムシ。成虫越冬?

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更に奥の広場で昼食タイム。


流石地元の谷戸です。日曜日の陽気な真っ昼間に人っ子1人いません。
この場所の石垣ではトカゲやカナヘビやアオダイショウが見られるポイントでもあります。

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昼食を食べつつ、足元のキランソウが綺麗に咲いていたのでパシャリ。


昼食を食べていると、大きい網を持った少年がやって来ました。ここの谷戸で4年前に知り合った昆虫少年です。
1年ぶりの再会でしたが、中学一年生になったようですっかりたくましくなっていました。先週1人で自転車に乗り高尾まで行ったと話していましたが、この先どうなってしまうのでしょう。
折角なので彼と周りの広葉樹で芋虫探しをしました。

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今年は少し遅れているミズキの常連キアシドクガの幼虫。

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あんなに成虫が見つからなかったホルスタインことチャバネフユエダシャクの幼虫が、コナラやサクラやエノキの葉に沢山いました。

他にも色々なシャクトリ虫がいましたが同定が難しいので割愛。(笑)

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小楯板と前翅の隙間からチラッとお腹が煌めいているナカボシカメムシ

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カラスノエンドウキュウリグサに紛れて群生していたコメツブツメクサの黄色い花。

この後、斜面で氷鬼や鬼ごっこをしていると、小麦アレルギー持ちの長男にアレルギー症状の発作が出て急遽帰宅することに。
ご飯を食べた後に激しい運動をしてはいけないことをすっかり忘れていました。(その後、彼は15時から翌朝6時まで寝続けていました。)

友人家族とは改めて来週、昭和記念公園に行く約束をしお別れを。


神奈川県川崎市t谷戸