tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

多摩川の植物と虫 2022.05.08

母の日の日曜日、家族で府中市多摩川へ行って来ました。
前日までは晴れの予報でしたが、当日はどんよりと曇り。そして風が強かったです。

河川敷の入口でチガヤの穂と大きく育ったイタドリがお出迎え。
ヤツボシツツハムシがひっそりと写っています。

こちらがヤツボシツツハムシ。この時期イタドリの葉上で観察出来ます。

赤紫色の葉脈とヤツボシツツハムシの黄色とのコントラストがたまらなく僕は好きです。

 

僕が車を停めている間に先に向かっていた子供たちは各々別行動。
次男はジャコウアゲハを探していましたが、時期が少し遅くなってしまったのか飛んでいる姿はまだ見つけられていない様子。
長男と妻は凧揚げを持って来ていたようで、早速広げて走り出していました。

もうこの場所へは通い始めて4年が経ちます。
カマキリ先生がトノサマバッタの回で訪れていた所だった記憶です。

走って凧を上げることしか知らなかったようで、本来の凧揚げを教えたらとても喜んでいました。

道?の脇ではマメ科ムラサキツメクサシロツメクサ、コメツブツメクサ、ナヨクサフジが見頃で彩りを添えていました。

こちらはムラサキツメクサ

シロツメクサではセイヨウミツバチがせっせと花粉を。

コメツブツメクサは最も花が小さく黄色い絨毯。




こちらがナヨクサフジ。花の上にいるのはコアオハナムグリ

タンパク質が多いとか何かしら理由はあるのでしょう。マメ科の植物には沢山の昆虫が集まります。
蝶ではコミスジモンキチョウ、ルリシジミ、ツバメシジミ、ウラギンシジミなどの幼虫が食草としています。またクズにはコフキゾウムシやオジロアシナガゾウムシ、シロコブゾウムシなどのゾウムシが、カメムシではマルカメムシが密に生息していて、そのマルカメムシを捕食するムネアカオオクロテントウという外来のテントウムシも近年目にする機会が増えて来ています。

草むらではキリギリスの仲間たちの幼虫が沢山見られました。

毎度おなじみのヤブキリ。本日はヨモギのベッドで。

黒いキリギリスはヒメギス。場所は離れていますが、3月の野草観察会で見た時と余り大きさが変わりません。

こちらが本家キリギリス。良く見ると腹周りがキリギリスの成虫を彷彿させます。



僕がキリギリスたちと戯れていると次男がジャコウアゲハの♀を捕獲していました。

ジャコウアゲハは♀が好きです。しなやかな翅がなんとも言えません。

 

この日1番多く、どこを見ても飛んでいたヒメウラナミジャノメ。

ハルジオンの蜜を吸っていたクロハネシロヒゲナガ♂。

 

赤い触角と名前がチャーミングなウズラカメムシ

ヒルガオの葉上にヨツモンカメノコハムシ。ジンガサハムシの姿は見られませんでした。

 

イタドリの葉上でカツオゾウムシ。すぐに落下してしまい証拠写真

クワの木をジロジロ、タマムシを発見。ムネアカナガタマムシ

こちらはクワの常連クワコ。良く見ると不思議な芋虫。

三男三歳がまさかの発見。子供目線の低い位置でブドウスズメ♀。
スズメガは今年初見でした。

次男と三男で取り合いに。。。この辺が難しい問題です。

川べりではオランダガラシ(クレソン)の花や。

オオカワヂシャの花が花盛りでした。

 

帰り際に見つけた寄生植物のヤセウツボ
ここではムラサキツメクサに寄生しているようでした。



お見送りは歩道沿いに植えられていたシャリンバイの花。
良く見たらここにも小さなヒメマルカツオブシムシ


春の河川敷らしい虫と花が観察出来ました。
虫は毎年同じような身近な種ばかりですが(少しずつ増えているかも?)、それもまた良いものだと思います。

東京都府中市多摩川