tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

2023.04.30 生田緑地調査

この日は11時から観察会の予定だったのですが、あいにくの空模様。8時に現地に着き、駐輪場からほど近いミズキの葉を見ると

去年と同じか、ちょっと少なくなった印象のキアシドクガ幼虫。

LINEの通知を見ると、イモムシ先生も到着したとあったので、駐車場へ向かい合流。とりあえず観察会で見る予定の中央広場へ向かいます。

広場入口のスダジイで早速見つけたのはビロードハマキ幼虫。

葉を綴るタイプのイモムシで数は多いのですが、コツがわからないと見つけづらいイモムシです。

オオシマカラスヨトウとナンカイカラスヨトウを見分けるコツを、先生に聞きながら、実際にアジサイに付いている幼虫を見比べてみました。

まずはオオシマカラスヨトウ。

そしてこちらがナンカイカラスヨトウです。

どうでしょうか。先生曰く、気門の違いでは見分けられないそうです。

あじさい山の藤棚でキシタバの幼虫を探してみようとなり、フジの蔓を満遍なく見ていくと。

最初に見つけたのはシモフリトゲエダシャク幼虫。背面の突起が目印。

こちらはヒロバトガリエダシャクの亜終齢。終齢になると大分印象が変わるイモムシ。

そして目当てのキシタバ幼虫。蔓にペッタリと付いて擬態しています。

まだ3cmほどで小さい個体しかいませんでしたが、それなりの数が見られました。

 

フジの下にあったツツジを食べていたキバラモクメキリガ終齢。

スダジイ群の方へ移動していると、観察会中止の報が。
僕と先生はそのままスダジイ観察へ。

ひこばえにいたわかりにくい紋のスモモキリガ。

葉裏に小さなイモムシはマイマイガ1齢幼虫。この時だけ毒があります。(ほんと?)

葉の表にいたのはコケガ科の多分シロホソバ。(ツマキホソバかも?)

コブガ科のイモムシを研究している先生の目では次々と見つかります。トビイロリンガの蛹。

沢山の寄生バエの卵が付いていたイナズマコブガ。

他の昆虫班の方たちも到着し、科学館に来たとのことなので僕らも一旦向かうことにしました。

向かう際、シャリンバイにいた大きいイモムシはカバキリガ。

科学館の調査室で先生にイボタガの幼虫をいただきました。

折角なので亜終齢の状態を記念撮影。

エサはトウネズミモチを与えていました。

お昼ご飯を食べて後半戦です。
科学館脇にあるハゼノキが丸坊主。犯人は?

フサヤガの幼虫でした。

同じハゼノキにいたのは、まだ小さなカシワマイマイ

ハゼノキ向かいの花壇にアケビとフジの蔓が混在していました。。

蔓にいたのはオカモトトゲエダシャク。

エゴノキにいたのはヒメノコメエダシャク終齢幼虫。

地面を這っていたのはカノコガ。枯れ葉を食べるそうです。

トベラの葉に隠れていたのはヒメノコメエダシャク。顔が可愛いですね。

ここからはイモムシ以外も。ドウダンツツジの葉に綺麗な翅のガガンボはキイロホソガガンボ



ハルジオンの花が似合うクロハネシロヒゲナガ♀。

 

ススキの葉に営巣中キマダラセセリ

こちらがヒロバフユエダシャク。

暗い林床が似合うヤマトシリアゲ♀。紫陽花の葉上にて。

小さなバッタの幼虫はヤマトフキバッタ?縞々の触角が特徴的です。

ヒメクロトラカミキリによく似ているシラケトラカミキリ。

アジサイの茎には沢山のマルウンカの姿がありました。

エゴノキの定番虫エゴツルクビオトシブミ。

イロハモミジで見つけたクシヒゲシャチホコ幼虫。

イモムシ先生によると、ここでは中々見つからない幼虫のようです。秋に見られる成虫が楽しみです。

ツツジにいたのはチャエダシャクと

シマカラスヨトウの幼虫。

チャエダシャクは白い連なった紋が特徴で、シマカラスヨトウは白い横線が特徴的です。

コナラにいたのは成虫が中々見られないシロトゲエダシャク。

 

同じコナラにオオミノガ。葉と点で繋がるのが特徴だそうです。

ウメにはオカモトトゲエダシャクの終齢幼虫。

シデにヒメヤママユ。

ナツミカンに終齢へ脱皮中のナミアゲハ

スイカズラ近くの手すりにスイカズラクチブサガの繭がありました。

こちらはスイカズラに付いていた何かを食べていたナワキリガ。

羽化したてのツマジロエダシャク。

ツツジの葉にいた小さなウンカはブチヒシウンカ。

七草峠の麓のサクラにクロスジフユエダシャクの幼虫と

アトジロエダシャクの幼虫。赤オレンジぽい気門が特徴。

ハスオビエダシャクの幼虫は背中の紋と尾脚の背面の突起が目印。

 

菖蒲園のヒルガオで久しぶりのジンガサハムシとご対面。

最後にレンギョウにいたシロテンエダシャクを見て調査終了。

ほぼ丸1日いたので、それなりの昆虫が観察出来、実りのある1日となりました。
今年は季節の進みが10日ほど早く、幼虫たちも終わっている種が多かったようですが、それもまた記録で、来年の同じ時期がどうなるのか楽しみです。