tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

2023.05.01 川崎市某所調査

前日から連続でイモムシ先生と昆虫班の皆さんでイモムシ調査でした。午前9時に最寄りの駅に集合し、現地に徒歩で向かいました。

入口からコナラやシラカシの雑木林。

先生から「昼間は落ち葉に隠れている夜行性のキリガの幼虫がいるので探してみましょう」とみんなで落ち葉をガサガサ。目的の幼虫はいませんでしたが、ひこばえにいた珍しいキリガの幼虫を見せていただきました。

最初に見つけたのは川崎市では珍しいミスジキリガの幼虫。
勿論僕は初見でした。

 

クヌギの胴吹きにトゲアリが。良く見るとアブラムシがいました。

脱ぎたてのカシワマイマイクヌギの葉上に。

スイバの花にいたのは、まだ小さなキバラモクメキリガ。

サクラのひこばえを見ていると、小さなクチブトゾウムシに寄生バチが襲いかかっていました。

専門家の方から、これはコマユバチか寄生バエに一次寄生されたゾウムシにヒメバチが二次寄生する瞬間と教えていただきました。とても貴重な瞬間だとのこと。
ちなみにゾウムシはツノヒゲボソゾウムシ、ヒメバチはフタオヒメバチの一種だそうです。

シラカシの幹にマダラマルハヒロズコガの蓑があちらこちらに。

地面を歩いていたピンク色のシャクガはシロオビフユシャクの前蛹。

サクラの葉を綴っていたアカバキリガの幼虫。成虫と共に格好良い蛾です。

クヌギカメムシも成虫になっている個体がちらほらと。

サルトリイバラには多くの食痕が見られ、捲るとルリタテハの幼虫がいます。

小さなマミジロハエトリに見つめられました。

サルトリイバラを見ていると葉上で綺麗なクロムネアオハバチがアリ(クロオオアリ?)を肉団子に。

シラカシの樹皮でオオワラジカイガラムシが交尾をしていました。
体型の違いがとても不思議です。

ヌルデを食べていたシロテンエダシャク。背面の黒点がワンポイント。

コナラの葉でせっせと揺籃作り中のアシナガオトシブミ。

笹で営巣していたオオギンスジハマキが丁度羽化していました。

コナラの葉を綴っていたサカハチトガリバ。ポップな配色の幼虫です。

こちらもポップなミツボシキリガの幼虫。エノキの葉を綴ります。

サクラの葉裏に3齢のヒメヤママユ。この配色の頃はとても見つけやすいですね。

隣のコナラの胴吹きにヤママユ。実は野外で見つけたのは初めてでした。

雰囲気良い所にいてくれたクロハネシロヒゲナガ♂。

終齢の個体が目立つ中、スイバの花にまだ小さなアヤモクメキリガがいました。

エノキの隣のコナラにヒオドシチョウ前蛹。
1つあると沢山見られるはずですが、この日はこれしかありませんでした。

コナラの葉裏にいたアカスジアオリンガの幼虫。
リンガ亜科の幼虫はちょっと個性的な尾脚。

レッドロビンの木陰にキムジノメイガ。

ヒラっと飛んで来たダイミョウセセリと

クロヒカゲ。良く見られる普通の蝶ですが、眼状紋の周りに何とも言えない輝きがあり、とても好きな蝶です。

ミツバツツジの葉にいたシラオビキリガ。

背面に2連の白紋が並ぶハスオビエダシャク。

今年初見のトビモンオオエダシャクは手すりの上をお散歩中でした。

初となる「キバガ科」の幼虫フジフサキバガ。

イモムシ先生もたまに忘れることがあります。大きい尺取虫でしたが種名わからずじまい。

アケビの蔓に髑髏顔のヒロバトガリエダシャク終齢幼虫。

コマユバチに寄生されてしまったオオトビモンシャチホコの群生。全てハチの蛹になっています。

ミズキの葉にいたヒメヤママユの黒線型。イモムシ先生も生涯3度目。平地では初めて見たそうです。

ヒサカキの葉には沢山のホタルガ終齢幼虫が鎮座していました。
もうすぐにでも蛹になることでしょう。

ヨモギの新芽にとても小さなヨモギキリガの若齢幼虫。

ヒノキの胴吹きをみんなでジロジロ。ようやく見つけたクロクモエダシャク。
擬態のスペシャリストです。

1度しかシャッターが切れなかったモモチョッキリの交尾。
風にあえなく撃沈。

カラムシの群生にフクラスズメの幼虫が彩りみどり。

アメリカフウロにいたケムシはナシケンモン。

湿地でヒメギス幼虫と。

エサキモンキツノカメムシを見て調査終了。

朝9時から18時までみっちり歩き観察したので、帰りの駅までの道のりが遠かったですが、2日間春のイモムシを観察出来たので、大変勉強になり、イモムシレベルがグンと上がった気がしています。
また来年観察するのが今から楽しみです。