tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

地元緑地 秋の冬夜蛾 後編1119~1128

さて後編トップバッターは蛾ではなく、カメムシ目の昆虫です。
いる場所はかなり前から把握していたのですが、大きさがわからないのもあり3回見ても気づかず、4回目にしてようやくわかった擬態のスペシャリストです。

体長1cmにも満たないであろうコミミズクの幼虫です。

夜間撮ったように見えますが昼間に撮っています。マクロ撮影の本気モードはいつ撮ってもこんな感じに撮れてしまうのがネックな所です。(そのかわりブレずに小さい物を撮れるのですが…)
この日(11/19)の夜は虫友秀星くんと彼の虫友の女子大生も一緒に日暮れから20時くらいまで散策しました。

ケンポナシの実を吸っていたヨスジノコメキリガ。

ハンノキ林にあるクワの木でクワコの繭を探していた時、女子大生の子が見つけてくれたのがこちら。

初見のミツボシキリガ。隠れミッキーのような斑紋があるので通称:ミッキー。


幼虫はエノキで見たことがありましたが、成虫は初めてでした。

フジの実生にいた、とても小さなテングイラガの幼虫。

話ながら歩いている時、足元の葉に違和感を感じ一度は通り過ぎたけど、やはり見ておこうと戻って見つけた個体。7mmほどの幼虫です。キマダラテングイラガかウスイロテングイラガのどちらかのようですが、今の所幼虫では判断できないそうです。

この日のラストはフサヒゲオビキリガ。特徴が余り無く小さめのキリガです。


11/19のあとは一週間空き11/26に伺いました。
最高気温は16℃、最低気温が10℃と少し下がって来ましたが、まだまだ暖かいですね。
この日のトイレはニトベさんが大発生。全部♂のようでしたが、なんと14個体もいました。他にはウリキンウワバとカバエダシャク。ケンポナシにはまたアケビコノハの姿も。

アケビコノハの横にいた小さなコテングアツバ。



見晴台のサザンカには多くのキシダモンキリガがいました。

こちらはちょっと高い位置のサザンカにいたクロチャマダラキリガ。

高い位置のキリガは撮れないので、棒や網でトントンと叩き死んだふりをして落ちて来た所を撮っています。赤い実はイイギリの種子です。

ヒサカキの実が好きなカシワオビキリガ。ここでは3頭見つけました。

今シーズン初見のフユシャク。クロスジフユエダシャク。

シラカシの樹液が枝から染み出ているポイントがあり、この日はそこが良かったようで数多くのキリガが見れました。

ナカオビキリガ。

ハンノキリガ。光沢と斑紋が美しいキリガだと思います。

この他にもカシワキボシキリガやキシダモンキリガ、ノコメトガリキリガの姿もありました。
2日後の11/28。トイレ前の若い桜の樹にノコメトガリキリガが数頭見られました。

多分産卵中だったノコメトガリキリガ。

トイレにはカバエダシャクの雄が2頭、チャエダシャク、ニトベエダシャクが6頭。
近くのサザンカの花には大きめのヤガの姿が。

ハネナガモクメキリガ。この1枚を撮って確認している最中にロスト…。

どこ行った~?とライトを照らし探していると、何か他の蛾っぽいのが地面に落ちて来ました。

緑に輝いていたのはアオバハガタヨトウ。ヨトウという名前ですが、冬夜蛾に分類?されているようです。

見晴台のサザンカにはナワキリガ。

デッキに舞い降りて来たモクメクチバ。

シラカシのポイントへ移動すると、途中のイロハモミジに違和感。

カバエダシャクの雌でした。

この日は途中のコナラの樹液でもキリガの姿が見られました。

漆黒のマントを着たようなハネナガモクメキリガ。

キシダモンキリガとノコメトガリキリガもこのコナラに来ていました。

ヤツデの花に来ていたチャマダラキリガ。

ヒサカキの実には相変わらずカシワオビキリガとノコメトガリキリガが多く見られ、シラカシの樹液にはカシワキボシキリガが6頭、ノコメトガリキリガ、ハンノキリガ、ヨスジノコメトガリキリガ、フサヒゲオビキリガ。
帰り道バス停の蛍光灯に何か来ていないかな?と見ているとマエアカスカシノメイガやツマジロエダシャクが見られ、羽化したてのエビガラスズメもいました。

この日の前日は最高気温20℃近くまで上がり、間違えて出て来てしまったと思われるビカビカのエビガラスズメ。


後編はいちようここでお終いに。もう1日観察に行っている日がありますが、長くなってしまうのと新しい種は見つからなかったので。
11/6から始めた冬夜蛾(キリガ)観察。11/28までに見られたキリガをまとめると
・ノコメトガリキリガ
・ナカオビキリガ
・ケンモンモドリキリガ
・キバラモクメキリガ
・キシダモンキリガ
・カシワキボシキリガ
・ミツボシキリガ
・ヨスジノコメキリガ
・フサヒゲオビキリガ
・クロチャマダラキリガ
・カシワオビキリガ
・ハンノキリガ
・ハネナガモクメキリガ
・アオバハガタヨトウ
・ナワキリガ
・チャマダラキリガ
の16種になりました。
もしかするとスギタニモンキリガもいたのかもしれませんが、確信を持てる個体がいなかったので春にかけての楽しみにとっておこうと思います。
次はフユシャク観察が始まります(^^)/

神奈川県川崎市i