tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

地元夜散歩 2022.05.29

昼間の暑さでクタクタでしたが、次男は元気一杯のようで夜の散歩へ。
僕の地元では樹液の出るスポットが3ヶ所あるのですが、そのうちの1つはここ最近の伐採で見事に切り倒されてしまい、2ヶ所になってしまいました。

1ヶ所目に行くと樹液が出ているコナラにコクワガタが多数見られました。コクワガタ以外ではキマダラミヤマカミキリが多かったです。見て回っているとキクイムシの影響から、伐採されたコナラの丸太が集積されている所に黒い虫の影が。


丸太で徘徊していたコカブト。良く見ると小さい角があります。

毎年この時期の夜散歩で見ているコカブトに今年も会えて一安心。
樹液には集まらない虫なので、地面を見ていないと気づきにくい虫です。

場所を移動しながら歩いていると、次男が何かを見つけました。

ガードレール裏に隠れていたコロギスの幼虫。触角が長いのが特徴です。

こうゆう場所は子供目線ではないと見つけにくいです。

身体に密着してわかりづらいですが、長い産卵管があるので♀のようです。

前翅が青緑色に輝いて綺麗なアオカミキリモドキ。

綺麗な甲虫ですが、後ろ足の関節から毒液を出すので扱いには注意しないといけない虫です。見つけて掴んだりせずに、虫の方から這いあがらせる分には何の問題もありません。

昼夜問わず樹液周りで1番多く見られるサトキマダラヒカゲ
笹の下草に隠れて営み中でした。

 

シラカシの葉裏に止まっていたクチバスズメ

 

大きいし、美しいし普通に見られるので大好きなスズメガです。

樹液周りの常連ヨツボシケシキスイ。更に小さい甲虫はなんていう虫でしょうか。

複眼も身体も翅も美しいヒゲナガヤチバエ。ハエの魅力たっぷり。

藪のクズ周りに交尾中のツチイナゴとカメムシの2カップル。

 

今期初見のゼフィルス、アカシジミ

この日はコクワガタ以外にノコギリクワガタの♀も見つけられて次男は大満足だった様子。
ホタルが出ているかもしれないなと、流れで田んぼまで行ってみると5~6頭飛んでいました。

実は結構大きいゲンジボタル

水が入った田んぼではオケラが泳いでいました。

久しぶりに見たオケラ。これが飛ぶというのが信じられません。



オケラを見ると思い出すのがミイデラゴミムシ。オケラと共生関係にあり、どちらかが居れば両方生息していることを示します。

田んぼ脇の通路を沢山のミイデラゴミムシが徘徊。
掴むと高熱の屁をするので要注意!皮膚に色が付くと中々取れません。

民家脇の雑草でキラリと光る翅キクキンウワバを撮って夜散歩終了!




年が変わると樹液が出ている木も、虫が集まりやすい木も変わって行きます。どの木が虫が来やすい状態になっているのか見定める点で、年の初めの見回りは重要です。
僕の地元では基本的にコナラ、クヌギシラカシが3本柱です。
3年前はコナラの樹液、一昨年はクヌギ、去年はシラカシというようにに集まりやすい木が変わっている印象を持っています。僕の地元ではクヌギの樹液の出が悪く、シラカシは出ているけど全く虫が集まっていなくて、コナラに虫が集まっていました。
みなさんの地元では今年はどうでしょうか?

神奈川県川崎市i-o