tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

地元谷戸散策後半 2022.07.10

さて後半戦です。
この日1番多く見られた虫はマメコガネでした。

顔の赤みが強く綺麗だった個体。綺麗なんですが、農家さんの大敵。


まぁ毎年この時期アオドウガネと共に多いのですが、今年地元ではかなり多く発生しているように感じています。

マメコガネほどではないですが、湿地周りではとても多く見られるイオウイロハシリグモ。
アシダカグモに負けないほど大きいハシリグモです。

 

初見の美麗なカメムシはフトハサミカメムシの♀。

ここの湿地の常連ヒメギス♂は中々姿を見せてくれず。ちょっと遠目から。
鳴き声はヤブキリより繊細に鳴きます。

 

ハギに沢山連なっていたアオドウガネ。
良く見ると、とても綺麗な緑色の個体もいるのですが、何しろ触れると臭い液糞の様なものを出すので迂闊に触れられません。

そう、この日はニイニイゼミも沢山鳴いていました。しかしまだ他の蝉の鳴き声はまだ。
この子はなぜか木柵をテクテク歩いていました。

どんぐりが沢山成り始めているコナラの樹を見ていると、何かどんぐりの様なものが連なってくっ付いています。

アカホシテントウというテントウムシの抜け殻でした。
幼虫も成虫も常に団体で過ごすようですが、蛹化するタイミングも皆同じなのでしょうか?
とても不思議な生態です。

どんぐりではハイイロチョッキリやシギゾウムシを探していたのですが、見つけられたのはこのツツゾウムシだけでした。ぽろっと落ちてしまってしがみ付いています。



コナラの樹液には小型のキイロスズメバチが。
この子は結構攻撃的なので余り近づかないようにしましょう。

 

あとから妻と一緒に参加した長男と三男。

この広場のヤマハンノキを支える杭に見慣れぬ虫の姿を捉えました。

おやおやおやおやおやっ!
これはまだ見たことのないあのカメムシの幼虫では!?

やはり間違いなくウシカメムシの幼虫です。成虫はカッコいいですが、幼虫もまた可愛らしさ満点です。なんでしょう、この腹部の模様は。素晴らしいですね。


ゴマダラカミキリの影響で完全に枯れてしまったヤマハンノキの匂いがわかるのか、沢山のカミキリムシが産卵に来ていました。虫って凄いですね。


世話なく産卵場所を探していたヨツスジトラカミキリ。

 

コブシの根元にあった地蜘蛛類の巣。
どう獲物を捕らえるのでしょう。

 

トックリバチの仲間が蛾の幼虫を捕らえていました。

谷戸の帰り道。

帰り道、松の木が気になり葉をチェックしていると、見つけましたマツカレハの幼虫です。
意外にも地元では初めて見つけました。

このカレハガの幼虫は蛾の幼虫の中でもかなり成長が遅い部類で、通常1ヶ月~1ヶ月半
で蛹化するのですが、この子はなんとこの幼虫のまま来年の春まで越冬して過ごします。
地主さんの許可をいただき、この子は持ち帰ってヒマラヤスギで飼育しています。

神奈川県川崎市i-t谷戸