tame insect diary(仮)

生物多様性とは何か?植物や虫を観察し、探求する親子の日常を綴る

変形菌観察会 at 井の頭公園 2022.06.26

自然観察指導員として2回目の観察会に参加して来ました。
今回はNACOT主催の「変形菌」がテーマです。
僕はこの会に参加すると決まるまで変形菌の存在すら知りませんでした。
と言っても未だに良く理解していないのですが、簡単に説明するとアメーバ生物の胞子を散布するための「子実体」を指すようです。
子実体はキノコに似ているため、菌類に分類されていた時期もあったそうですが、今では原生生物に分類されているそうです。

この日は参加者が31名、スタッフ10名。
朝9時半スタートでしたが、すでに照り付ける太陽が容赦ありませんでした。

素晴らしいロケーションですが、僕らはこれから地べたを這いつくばります。

早朝の池には沢山のイトトンボの姿が。

最初のポイントで変形菌を探しています。

ここではツツサカズキホコリを観察出来たと思います。

先生に見てもらっている様子。参加者には小学生の子も沢山いました。

近くの樹皮にはアミガサハゴロモの幼虫が世話なく行ったり来たり。

少し場所を移動した所では、色々な変形菌の姿が。

これは枯れ枝に付いていたホネホコリ。

落ち葉にはガマグチホコリ。

更に移動していると、ニイニイゼミの鳴き声が聴こえて来ました。
今年初鳴きです。蝉の鳴き声が聴こえると夏の気配がぐ~んと上がるのは日本人ならではなのでしょうか。

弁天池の脇ではジクホコリの仲間を探しました。

こちらがジクホコリ。正式名称はわかりません!(笑)


この場所でTGをリュックにぶら下げていた生き物博士ちゃんの男の子が、トホシカメムシを発見してくれました。流石の観察力!

イロハモミジの樹皮にいたトホシカメムシ。初見でしたのでとても嬉しい出会いでした。

最後のポイントへ移動していると、参加者の女性の方に「この匂いはなんですか?」と聞かれマスクを外してみると、確かに甘い匂いがします。僕はクチナシの花でもどこかで咲いているんじゃないのかな?と思ったのですが、どうやら犯人はカツラの葉っぱのようです。
ただ井の頭公園のカツラの葉はとても香りが強かったのですが、僕の地元のカツラは全くと言っていいほど香りがしませんでした。土壌の性質によって異なるのか、そもそも品種によって違うのかわかりませんが、カツラの葉があんなに甘い香りがするのを知らなかったのでとても良い発見になりました。


歩道脇ではマヤランがひっそりと。

 

変形菌は落ち葉などだけでなく、木柵や樹皮の苔などにもつくそうです。
こちらは木柵に付いていた変形菌。



最後のポイントで多かったキミミズホコリ。

最後に参加者の方々は、自分で探した変形菌を箱に詰めて標本にしていました。
今まで気にもしていなかったし、気づいてもいなかった変形菌の世界を知り、フィールドを見る目がまた増えてしまいそうで怖いです。僕の目は2つしかないので追い付きません。

今日のお見送りは子育て真っ最中だったカイツブリの親子。



東京都武蔵野市